WILD AND LETHAL TRASH

俺は、基本的に自分の目で見たものしか信じない。

自称「霊感がある」という友人は、
あらゆる場所で
「…あ、あそこ女の霊が立ってる」などと
うそぶきますが、
普通の人類である俺には当然何も見えません。
そんなとき、俺にできるジェントルな対処は
「ん？　疲れてて幻覚が見えるのか？
　とりあえずメシでも行こうぜ」
とか、
「ん？　たまってんの？
　デリヘルおごってやろうか？」
つう、
感じです。

いくら説得力がある他人の言葉でも
自分の目で確認できないものは
信用できません。
適当にあいづちを打つか、
その真相について考えることしかできません。

これはテレビや新聞に対しても同じです。

例えば、
「某県某所で殺人事件発生」という
報道を見た場合でも、
「わあ、ヒドイ事件だなあ」なんて、
そこで思考を停止させ、
犯罪に対して憤怒するような
「素直で実直な人間」ではありません。

俺は、以下のように考える人間です。

「人が人を殺すって、
　余程の理由があるんだろうなあ。
　殺されたヤツって、
　どんなにヒドイ行為を
　犯人に対して実行してたんだろう？
　殺されるぐらいヒドイことしてたんだろうなあ」

いえ、「理由があれば犯罪OK」、
ということでは決してアリマセン。
ただ「すべての物事には理由がある」と
思うのです。

　マスコミは、
　事件の背後関係を
　すべて報道しているワケではないのです

「どんな風に報道すればスキャンダラスだろう？」
「どんな報道なら世間の同情を買えるだろう？」
「どのくらい視聴率取れば、給料あがるだろう？」

彼らは、あくまで「仕事」でやっているのです。
事件の事実関係がどうであれ、
数字が取れる報道こそ彼らの「食いぶち」に
繋がるのです。
間違った報道をしても
そのキャスターがクビになることは
滅多にありません。
「先日の報道に、
　一部不適切な表現箇所がありました」
ひとことで完結です。
マスコミが真に正義を追求する組織であれば
キャスターを解雇、
番組を打ち切り、
誤報によって迷惑の掛かった当事者に
陳謝すべきだと思います。
でも、そうはならない。

それが意味することは、明白。
「彼らは金のために働いている」
そこに正義や思想なんて皆無。
至極当然のことです。
そんな薄っぺらな彼らの言葉を
率直に信用するのかしないのかは
受け取る側の良心に掛かってきます。

で、俺としては
ことマスコミ経由の情報なんて
調査する手段がまるで無いので、
事件の背後関係に関しては
冷静に妄想するしかないのです。

例えば、
都内の電車の中の痴漢、スゲエ多いみたいですが、
なんで「普通の痴漢」はニュースで
報道されないのでしょうか？
「某会社重役」や「某事務次官」が多いのは
気のせいなんでしょうか？
「痴漢」そのものが卑劣な犯罪なのに
それを起こした者の素性によって
報道時間が変化するのは何故なのでしょうか？

そんなとき俺は、
仕事である部下を傷つけた「某会社重役」が
報復にあってるのではないだろうか、
（当然、被害者の女はグル）
などと妄想します。

変か？