ISBN:4150202192 文庫 井辻 朱美 早川書房 ¥720

親父が洋書マニアだったため、
「ホビットの冒険」を俺に執拗に勧めてきたのが小学5年の頃。
小学6年の頃には、THE HOBBITの英語版原書や
MSX(というコンピュータが昔あった)用ゲームソフトの
「THE HOBBIT」(全編英語)が手元にあった俺。

俺が英語が好きになったなのは、
THE HOBBITの原書を読むためだったのが最大の理由である。
訳書と原書を見比べながら、単語を理解していったのが
懐かしいなあ。
小学6年から英語を勉強していたため
中学3年間は、英語の試験だけ常に学年一位だったりした。

「ホビットの冒険」は「指輪物語」の序章的な作品であり、
現代のファンタジー作品の基本的土台になっている
恐ろしく完成された世界だ。

何も無いところから物を生み出すのは大変な偉業だと思う。

正直、子供の頃、こんな世界観を妄想できるなんて
トールキンはさぞかし狂人だったのだろうと恐ろしくなった。

さて、そんな感じで、純潔のファンタジーで
新たな読書の世界を知った俺は、
どんどん読書に傾倒していった。
小学5年から高校3年までに
創元推理文庫とハヤカワ文庫(新書含む)を
半分以上網羅していたと思う。

その過程で出会った、記憶に残る作品が
この「ランドオーヴァー」だ。

当時、ファンタジーつうと、主人公は子供、
みたいな固定観念がアタリマエに蔓延していた。

しかし、このランドオーヴァーの主人公は
現実に疲れ果てた中年男性(ここ笑うとこ)だったのだ。

現実にやさぐれて、なんとなくファンタジー世界に迷い込む、
という、…ん? ピーターパンシンドローム??
な世界観がステキなのだ。

※日本でいうところ富野由悠季のバイストンウェルは
これのパクリだと思う。

主人公が大人であるため、
通常のファンタジーではありえないシーンも多かった。

ファンタジー世界住人との恋、そしてセクース。

シルフ(妖精さん)女子との間に子供まで作ってしまう。

後のオタクマンガに多大なる影響を与えたのではないかと思う。

だが、もちろん、そんな下世話な魅力だけではない。

物語は結構緻密に構成されており、
シリーズを読み進めると
伏線そしてどんでん返し的な仕掛けが沢山隠されている。

ハリーポッターなどの「子供もの」に食傷気味のかたにオススメ

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