そらいろのたね

2004年6月12日 読書
ISBN:4834000842 − おおむら ゆりこ 福音館書店 1967/01 ¥780

えー、絵本マニアで恐縮です。

俺が絵本を何故好きかというと、
まあ、大人向けの書籍とは明らかに違う点で

・テーマがハッキリしてること
そして、
・美しい生き方の手本が描かれていること
だ。

正論だけじゃ世の中渡っていけないことは承知してるけど、
人生に対する美的感覚があるのとないのとでは
その人の幸せの感覚すら左右すると思うのだ。

例えば、横断歩道前で老婆が困っているとき
世の中の人々は以下の4パターンの行動に集約されると思う。

(1)何の関心も持たない

(2)ウゼーとか思って気分を悪くする

(3)誰かが手を引いて助けてあげるのを見て、
 ステキだと思いつつ傍観する

(4)自分自身が手を引いて助けてあげる
か。

概ね、世の中の皆様は(1)か(3)である。

しかし、絵本の世界では、
揺ぎ無く(4)固定だ。

(3)を選ぶ皆様の心ウチは
「だって恥ずかしいもの」
だと思う。

善行を思いついても自分の恥じらいのために実行しないのは
結局「自分のほうが大事」であり「偽善」だ。

そして絵本の世界では、もっとも「偽善」を排除する。

良い行いのアンチテーゼとして
悪い行いが描かれることはあっても
「偽善」はその両者よりも程度が低い。

正味、悪いことは、
誰かに指摘されたり反省すれば直せる。
しかし、「偽善」は、本人に自覚が無いことが多く
どっちつかずでどうにもならない。
むしろタチの悪い「悪」そのものである。

そういう、
明確な区切り方が絵本のイイところであり、
俺が好きな部分なのだ。

何度も書いてるが、
俺は「美しく生きたい」のだ。

ズル(偽善を含む)することなく
ジェントルに行動し
他人を幸せにすることで
自分も幸せを感じる。

もちろん、
そんな「みんなが幸せな世界」なんて欺瞞であり
誰かの幸せは誰かの不幸のもとに成り立っていることも理解している

誰かが不幸になるとしても
「被害を最小限に抑えたい」のだ。

そのためには、やはり絵本で描かれるような
美的感覚は必要だと思う。

===

さておき、この「そらいろのたね」は
要するに
「幸せは一人で感じるものではない」
という内容である。
誰かとシェアしてこそ、その幸せは何倍にもふくらんでいく
という啓蒙だ。

もちろん、今回これを紹介したのは
この本によって得た教訓で、
俺の人生が少しはステキになったわけであり、
それを皆様とシェアしたい、という目的である。

どうぞ。

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